こだわりの日本酒


秋田 由利正宗・花朝月夕 <大吟醸酒>      1合1900円
山田錦(精米歩合35%) 涼風のような爽やかな香りが芳しく、雑味のない、透きとおるように綺麗な味わいが楽しめるが、その清涼感にあふれる風味は、まるで森林浴をしているかのような感覚を覚える。いかにも北国らしい、凜とした潔さが心地良い美酒である。
山形 桜羽前・純米吟醸 <純米吟醸酒>      1合800円
美山錦(精米歩合50%) 程良いコク、穏やかでバランスのとれた味。温度帯も幅広く適応し、冷酒だと味全体が引き締まり、常温だと口当たりが柔らかくなって旨味が出てくる。自己主張し過ぎない酒なので、種々の料理を上手に引き立ててくれる。
新潟 米百俵・伝統の酒 <高精白 普通酒>    1合500円
五百万石&新潟早生(精米歩合60%) 昔で言うところの2級酒クラスでありながら、中身は精米歩合60%の高精白酒である。価格が高くて旨いのは当たり前であって、重要なのは、安くてもいかに美味しい酒を造れるか、という事である。この蔵元栃倉酒造は、名前の上にあぐらをかいているような有名銘柄には真似のできない酒造りの姿勢がある。
新潟 米百俵・純米酒 <純米酒>         1合750円
五百万石(精米歩合58%) 穀物を想わせる穏やかな香りと、米本来の旨味を損なわないような、味の幅を持った酒。また、後口に上がってくる酸の切れが良く、温かい料理や比較的味の濃い料理等にも相性の良さを発揮する、この素朴で落ち着いた風味は、「すっぴんの美味しさ」とでも言うべきだろうか。
富山 若鶴・秘蔵古酒 <吟醸原酒>        1合1400円
五百万石 ほんのりと色づいた黄金色の美しさにつられてグラスに近づけてみると、ブランディーのようでもあり、紹興酒のようでもあり、また、酒精分の強さから生じてくるエステル香のようでもあり、長い年数の熟成によって徐々に現れてきた複雑な香りが感じられる。しかし口に含むと若干異なる印象があり、スモーキーな苦味と共にメイプルシロップを想わせる甘味がまろやかに広がり、続いて穀物の旨味もちょっとだけ浮き出てくる。友と静かに語り合いながら一献、読書に没頭しながら時折一献、そしてまた、就寝の前に一献、そんな情景にぴったりの古酒である。
茨城 郷乃誉・純米大吟醸 <純米大吟醸生酒>   1合1800円
山田錦(精米歩合32%) 立ち昇る芳醇な香りの広がりは、洋梨やパインのような、あるいは芳しい花のような印象を覚える。さらにこの華やかな香りに負けない、しっかりとした酒質から醸し出される味わいも、清冽さと奥深さとを併せ持つ。それは正に、吟醸酒の究極的な姿と言えるのであろう。
茨城 郷乃誉・山桜桃 <純米吟醸生酒>      1合1100円
山田錦(精米歩合48%) ほのかに漂う優雅な香り、柔らかい口あたりと滑らかな舌ざわり、綺麗で且つふくよかな味わい・・・。「純米生酒の風味はかくあるべし」と、飲む者に語りかけてくるような、そんな美酒の囁きを感じながら静かに味わうと、室町時代から醸し続けてきたと言われている郷乃誉醸造元、須藤本家の伝統的な技法の奥深さが伝わってきそうだ。
茨城 府中誉・無濾過生吟醸 <吟醸生酒>     1合1100円
山田錦(精米歩合50%) グラスを口元に近づけてみるとほのかな果実香が認められ、その香りと連鎖的な味わいが、柔らかい口あたりと共に舌の上に広がってくる。上品にまとまった風味の中にも、何処となく素朴な残像を覚える美酒である。
埼玉 神亀・純米酒 <純米酒>          1合800円
五百万石(精米歩合60%) 神亀酒造は昭和56年から一貫して純米酒だけを造り続けており、その理念ゆえに、地酒愛好家の間では安定的な人気を得ている。但し、その酒質には派手さ・華やかさといったものはなく、味の幅、コク、深み、まろみ、抽象的に表現するなら「一本の太い柱がどっしりと座っている」ような、正に酒通好みの男酒といえよう。
静岡 杉錦・吟醸酒 <吟醸酒>          1合900円
玉栄(精米歩合50%) 軽やかに立ち昇る吟醸香、口に含むとシャープでダイナミックな舌触り、甘・辛・苦・酸・渋の五味にも適度に幅があり、キリッとした飲み応えのあるこの吟醸酒は、良く冷やして飲まれるとその真価を最大限に発揮する。とりわけ夏場の暑い時季には、オン・ザ・ロックにして飲むと清冽で清々しい気分にしてくれる、頼りがいのある美酒である。
奈良 花巴・雄町50 <純米吟醸生酒>       1合1100円
備前雄町(精米歩合50%) 春から夏にかけての新酒は爽やかに、秋から冬にかけての熟成酒はまろやかに、ほのかな吟醸香が香り立ち、雄町米ならではの幅のある豊かな味わいを口にすると、いつしか自然に盃も重なってゆき、悠然とした気分になってくる。言い換えれば、口だけでなく、なんとなく体全体で味わえるような、仕事に疲れた体をも癒してくれそうな、そんな魅力を感じてしまう。
広島 雨後の月・山田錦 <純米吟醸酒>      1合1100円
山田錦(精米歩合50%) 瑞々しい爽やかさの中に、洋梨や桃のような艶やかさが顔を出している吟醸香。そして、繊細な口あたりの後に感じ取れる微かな苦味と果実味、さらにその後に上ってくる引き締まった酸が軽快で、淡麗でありながら抑揚の効いた、粋な印象を覚える。
 醸造元の相原酒造は、機敏で丁寧な米洗いや良く締められた麹造り、きちんと手当てされた酒母造り等々、下ごしらえの各工程において妥協を許さない、厳しい酒造りを実践しており、この美酒のようにすっきりとして綺麗な酒質も、醸造学に裏付けられた技術と、そうした目に見えない努力との結晶として必然性をもって生まれたものである。純米造りにもかかわらず、ここまで淡麗に仕上げる事のできる醸造家はそう多くない筈だ。
高知 亀泉・本醸造生酒 <本醸造生酒>      1合700円
松山三井&アキツホ(精米歩合65%) 上立ち香は比較的穏やかなものの、口に含むと一転して、パインや苺のような果実系の豊かな口中香が漂い始める。この個性的な風味は「CEL-19」という酵母の働きによって自然に育まれたもので、それは爽やかであり、尚且つ甘美でもある。また、口あたりに先程のような果実系の甘味と酸味、そして、その後に上ってくる穏やかな苦味とキリッとした辛味を覚えるが、そうした一連の移ろい行く味覚の醍醐味は、生半可な他所の吟醸酒を凌駕するほどの素地を持つ。
【利き酒セット】 A 【凜と艶】1セット135ml    1250円
由利正宗「花朝月夕」大吟醸酒 | 郷乃誉 純米大吟醸生酒 | 雨後の月【山田錦】純米吟醸酒
【利き酒セット】 B 【優と柔】1セット135ml    950円
桜羽前 純米吟醸酒 | 郷乃誉「山桜桃」純米吟醸生酒 | 花巴【雄町50】純米吟醸生酒
【利き酒セット】 C 【朴と醇】1セット135ml    650円
米百俵 純米酒 | 神亀 純米酒 | 亀泉 本醸造生
                                      酒質説明:大根原健嗣




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